「なぜ若手は出世したがらないのか?」
その答えは、単純です。
管理職=罰ゲームだから。
責任は倍、給料は微増、残業はNG、部下の指導はパワハラリスク、上司は無茶ぶり…。
この“無理ゲー感”に、若手が敏感に気づいているだけなんです。
この記事では、現役の私が「なぜ管理職がここまで嫌われるようになったのか?」そのリアルな理由を赤裸々に語ります。
「出世=正解」が崩れた今、キャリアの選び方を一緒に考えてみませんか?
管理職が「地獄」と化す3つの理由とは

1. 【責任だけ肥大化】成果もトラブルも全部“自己責任”
昔は「肩書きが付けば、口も出せるし給料も増える」時代でした。
今は違います。
- 部下がやらかせば管理職の責任
- 予算未達も管理職の責任
- でもプレイヤー業務は残る(むしろメイン)
→責任だけが肥大化して、権限と裁量は増えない
これ、誰がやりたいんですか?
2. 【褒められないのに叩かれる】誰も味方してくれない現実
管理職は、部下に「優しすぎればナメられる」「厳しくすればパワハラ」と言われ、上司には「数字だけで評価」される。
結果:感謝もされず、叩かれ続ける“サンドバッグ状態”に。
3. 【給料アップが誤差】手取り数万円UPで人生の重荷を背負う?
年収500万円→550万円になったところで、責任・リスク・時間拘束が跳ね上がるのなら
「それ、割に合わない」が合理的な判断です。
若手が出世を拒否するのは“正しい防衛本能”

出世したくない=逃げではありません。
むしろ「自分を守るための戦略的判断」です。
今の若手は以下を見抜いています
- 管理職はライフワークバランスが崩れる
- 管理職はメンタルやられる
- プレイヤーでいたほうがストレスが少ない
そしてSNSや副業の発展により、「別の幸せな生き方」があることを知っています。
管理職になってよかった人は「ここが違う」

とはいえ、「管理職=全員が不幸」ではありません。
うまくマネジメントを楽しめている人には共通点があります。
- 組織から信頼され、裁量を与えられている
- 成果に応じて明確な報酬がある
- 部下と信頼関係を築けている
つまり、評価制度・人間関係・裁量権のバランスが整っている環境なら、管理職は“やりがいある仕事”になります。
企業がやるべきは「キャリア選択の自由化」
すべての人が管理職を目指す時代は、もう終わりました。
今、企業に求められるのは、
- 管理職以外でも評価・昇給される制度
- スペシャリストとしての道を提示する仕組み
- マネジメント教育の早期導入
“全員が管理職を目指す”前提では、優秀な人材を潰すだけです。
管理職を“やりたくなる仕事”に戻すには?
項目 | Before(罰ゲーム) | After(挑戦したくなる) |
---|---|---|
責任 | 重いだけ | 権限と裁量をセットで与える |
給与 | 割に合わない | 成果に応じて報いる |
評価 | 数字だけ | プロセスと人間性も評価 |
孤独 | 愚痴れない | メンターや外部相談体制あり |
「管理職を罰ゲームにしない」組織改革が、企業の未来を左右する時代です。
管理職にならないという選択は、逃げではない。

「出世したくない」は、もう若者だけの言葉ではありません。
現役管理職の私ですら、日々「もう降りたい」と思う瞬間があります。
だからこそ、あなたには声を大にして伝えたい。
“出世しない人生”も正解だし、“管理職を選ばない勇気”も戦略です。
もし今、キャリアに悩んでいるなら、一度立ち止まって考えてください。
「自分は本当に管理職になりたいのか?」を。
その答えがNOでも、まったく問題ありません。